Q. 国内で風力発電のポテンシャルが大きいのはどのエリアですか?

A. 陸上風力の導入ポテンシャルは、北海道、東北に多く分布しています。洋上風力の導入ポテンシャルは北海道、東北、九州に多く分布しています。

最終更新:2022年9月8日

陸上風力導入ポテンシャル

風力発電の導入ポテンシャルは、設置可能面積や平均風速等から理論的に算出することができる賦存量から、法的規制や土地利用等のさまざまな制約要因による設置の可否を考慮することで推計することができます。

環境省は、2010年3月に最初の再生可能エネルギー導入ポテンシャルを発表し、漸次的に推計の方法を見直しながら精緻化を進めています。

推計方法概要(令和3年度推計)
  1. 全国を500mメッシュ単位で区切り、 高度90mにおける風速が5.5m/s未満のメッシュを除く
  2. 標高などの自然条件、国立・国定公園等の法制度、居住地からの距離などの土地利用状況から推計除外条件を設定する
  3. 推計除外条件と重なるメッシュを除き、 設置可能面積を算出する(解析は100mメッシュ単位で実施)
導入ポテンシャル

設備容量 (kW) = 設置可能面積 (㎢) × 単位面積当たりの設備容量 (kW/㎢)

年間発電量 (kWh) = 設備容量 (kW) × 理論設備利用率 × 利用可能率 × 出力補正係数 × 年間時間 (h)

推計方法の詳細については、環境省の報告書をご参照下さい。

出典:環境省「我が国の再生可能エネルギー導入ポテンシャル 概要導入資料編(令和4年4月 Ver.1.0)

 陸上

洋上風力導入ポテンシャル

洋上風力発電の導入ポテンシャルは、陸上と同様に、設置可能面積や平均風速等から理論的に算出することができる賦存量から、法的規制等のさまざまな制約要因による設置の可否を考慮することで推計することができます。

推計方法概要(令和元年度推計)
  1. 日本近海を500mメッシュ単位で区切り、 海面上140mにおける風速が6.5m/s 未満のメッシュおよび陸地からの距離が30km以上のメッシュを除く
  2. 水深200m以上のメッシュおよび国立・ 国定公園(海域公園)と重なるメッシュを除き、設置可能面積を算出する
導入ポテンシャル

設備容量 (kW) = 設置可能面積 (㎢) × 単位面積当たりの設備容量 (kW/㎢)

年間発電量 (kWh) = 設備容量 (kW) × 理論設備利用率 × 利用可能率 × 出力補正係数 × 年間時間 (h)

推計方法の詳細については、環境省の報告書をご参照下さい。

出典:環境省「我が国の再生可能エネルギー導入ポテンシャル 概要導入資料編(令和4年4月 Ver.1.0)

 着床式

 浮体式

過去の陸上風力発電導入ポテンシャル(平成22年度)

陸上風力の導入ポテンシャル分布図

出典:環境省「平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書
  • 導入ポテンシャルは、賦存量マップに各種社会条件を重ね合わせ、風速5.5m/s以上で風力発電施設を設置可能な面積を求め、設備容量および年間発電量を推計したもの。
  • 社会条件として、陸上風力に対しては「標高」「最大傾斜角」「法規制区分」「都市計画区分」「土地利用区分」「居住地からの距離」を設定している。

陸上風力 エリア別導入ポテンシャル分布状況

設備容量(万kW)
導入ポテンシャル賦存量
全国28,294132,233
北海道13,96640,076
東北7,26330,154
東京4118,561
北陸4814,024
中部79510,398
関西1,2908,293
中国9249,271
四国4914,964
九州2,09814,260
沖縄5742,232
出典:環境省「平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書

過去の洋上風力発電導入ポテンシャル(平成22年度)

洋上風力の導入ポテンシャル分布図

出典:環境省「平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書
  • 導入ポテンシャルは、風況条件に各種条件を重ね合わせ、風速6.5m/s以上で風力発電施設を設置可能な面積を求め、設備容量を推計したもの。
  • 重ね合わせる各種条件は、自然条件として「離岸距離」「水深」、社会条件として「法規制区分」を設定している。

洋上風力 エリア別導入ポテンシャル分布状況

設備容量(万kW)
導入ポテンシャル
全国157,262
北海道40,314
東北22,479
東京7,938
北陸6,212
中部3,869
関西2,542
中国15,199
四国4,167
九州45,467
沖縄9,074
出典:環境省「平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書